“金釘”の読み方と例文
読み方割合
かなくぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はよく見なかったが、司法主任の横からチョット覗いてみると普通の封緘ふうかんハガキに下手な金釘かなくぎ流でバラリバラリと書いたものじゃったよ。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
中には一通の手紙と半紙に包んだ四角なものがはいっていた。手紙には金釘かなくぎのような字で、おぼつかなく別れの紋切もんきがたの言葉が書いてあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
それを下ろして、湯沸しの水を硯にたらして、ちび筆を、うつくしい前歯で噛んだが、ふところ紙に、金釘かなくぎ流ながら、スラスラと書き下ろした文句——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)