郁次郎いくじろう)” の例文
鶉坂の老人は、五百之進とは、刎頸ふんけい交際まじわりがあった。そして、わが子郁次郎いくじろう許嫁いいなずけである花世を、ほんとの子みたいに可愛がッていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「貴方様も、老先生から、ほぼお聞き及びではございませぬか。……あの、はなわ様のご子息郁次郎いくじろう様が、もう近いうちに、長崎からお帰りでございまする」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郁次郎いくじろう殿も処刑をうけ、ご自分も、腹を切って死ぬお覚悟だということも分った。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)