遺物分かたみわ)” の例文
二幕目お蔦部屋はお蔦が不義の疑を受けて召仕に遺物分かたみわけする処なるが、冗漫じょうまんなれば今回の如く除きし方よし。
よほど心契しんけいの友であった証拠には、彼はこの春山へ、死ぬ前に自分の愛刀を一腰、遺物分かたみわけしている。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)