逃走とうそう)” の例文
「いやホーベスは最初は善心であったが、いまでは良心がなくなっています。現にぼくが逃走とうそうのとき、かれは追跡ついせき発砲しているのです」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
それから先、お照の着衣をつけて、下駄を穿いて、何喰わぬ顔で見張りの警官にも怪しまれずに戸外へ逃走とうそうする迄は、難なく行われたことであった。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
逃走とうそう
「でもイバンス運転手は、海蛇うみへびの悪事を知っています、悪漢どもにすきがあったら、逃走とうそうしているにちがいありませんよ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
いま一つぼくの逃走とうそう妨害ぼうがいしたのは電光だ、夜になれば逃走は安全だと思っていたのに、電光はやみを破ってぼくのすがたを照らし、追跡者ついせきしゃに発砲の機会をあたえたのだ。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)