軒行燈のきあんどう)” の例文
新字:軒行灯
このあいだから男の身を案じ暮らしていたお園は、薄暗い軒行燈のきあんどうの下にしょんぼりと立っている六三郎の寂しい影を見た時に、涙がまず突っ掛けるようにこぼれて来た。
心中浪華の春雨 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
おおおお、三人が手をひきッこで歩行あるいてきます……仲の町も人通りが少いなあ、どうじゃろう、景気の悪い。ちらりほらりで軒行燈のきあんどうに影が映る、——海老屋えびやの表は真暗まっくらだ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)