みち)” の例文
馬車は、うねうねと、黄昏たそがれの坂路にかかった。坂のうえに、灯が見えた。あれもこれも母の枕べにともる灯かと思われた。——坂を登り切ると、みちは並木の下を縫っている。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)