趾跡あしあと)” の例文
そこには熊の趾跡あしあとがあった。それから、小さい、何か分らぬ野獣の趾跡が到るところに印されていた。よもぎが雪におおわれていた。灌木かんぼくの株に靴が引っかかった。二人は、熱病のように頭がふらふらした。
渦巻ける烏の群 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)