豊楽殿ほうらくでん)” の例文
こんな雨もりだらけな屋根の下で、年じゅう、芋粥いもがゆ稗飯ひえいいばかりをかみつぶし、秋といっても、月見の御宴ぎょえんに伺えるではなし、春が来ても、豊楽殿ほうらくでんのお花見などは、他人のこと。
「さあ、豊楽殿ほうらくでんの、おん酒宴さかもりとしようぜ」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)