諸肌脱もろはだぬ)” の例文
ブツブツ言いながら、先生はついに諸肌脱もろはだぬぎになって、向う鉢巻をはじめました。その打扮いでたちでまた片っぱしから療治や差図にかかって、大汗を流しながら
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それから力持、相撲のように太った女、諸肌脱もろはだぬぎで和藤内わとうないのような風をしているその女の腹の上へうすを載せて、その上で餅をいたり、その臼をまた手玉に取ったりする。
とんぼ口から飛び出したのは、一人の子供……身の丈は四尺ぐらい、諸肌脱もろはだぬぎで、手に一本の竿さおを持って、ひょいと飛び出したところを見れば、誰も子供が出たと思います。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
諸肌脱もろはだぬぎで壺振りをやっていたのが、まずムキになって駒井に食ってかかりました。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
鉄砲玉のように飛びこんで来た一人の小男、諸肌脱もろはだぬぎで竹の竿に五色の網。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)