“言出(いいい)” の例文
或(ある)時父兄の前に言出(いいい)でて、自分は一代法華(いちだいほっけ)をして、諸国を経廻(へめぐ)ろうと思うから、何卒(どうか)家を出してくれと決心の色を現(あらわ)したので、父も兄も致方(いたしかた)なく、これを許したから、娘は大変喜んで
千ヶ寺詣 (新字新仮名) / 北村四海(著)
漸くに名刺差出し突然ながら先生にお目にかかりたき由言出(いいい)でしに髭ある先生らしき人は訳もなく主人(あるじ)は唯今不在なれば帰宅次第その趣(おもむき)申伝ふべしといはるるに我は是非なくさらば明朝また御邪魔にお伺ひ致すべしとそのまま格子戸を
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)