覇王樹サボテン)” の例文
旧字:霸王樹
朽ちはてた外柱そとばしらには、日あたりがよくてか、覇王樹サボテンや竜舌蘭など匍ひ絡んではゐるものの、掛け忘られた数珠の緒の二くさり三くさり、もうぼろぼろに腐れかけてる。これが仏のゐられる寺だ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
覇王樹サボテン どうでも勝手にするが好いや。おれの知つたことぢやなし。
新緑の庭 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
覇王樹サボテン どうでも勝手にするがいや。おれの知つたことぢやなし。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
覇王樹サボテンの蔭にうづくみて日向ぼこせる洋館の病児の如く泣くもあり。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)