裏宿うらじゅく)” の例文
それを青梅おうめ裏宿うらじゅくまで追い込んで、そこで姿を見失ってしまったが、どうもこの沢井あたりへ逃げ込んだにちげえねえということで、今日のお正午ひるごろ
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
とその足を二三度踏み慣らしてみて、それからかきけすように姿をかくしたのは、裏宿うらじゅくの七兵衛であります。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこへ入り込んで、どっかと胡坐あぐらをかいて黒い頭巾ずきんを投げ出したのは、なるほど裏宿うらじゅくの七兵衛でありました。
七兵衛の屋敷跡も、いま現に「七兵衛屋敷」ととなえて青梅の裏宿うらじゅくに桑畑になって残っているが、この「七兵衛屋敷」には、さまざまのたたりがあると言い触らされている。
お滝が早くも眼をつけたのは、ずっと昔、お松が裏宿うらじゅくの七兵衛から貰った藤四郎の短刀です。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「驚いちゃいけません、よく知っているんですよ、裏宿うらじゅくの七兵衛から聞いてね」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
男は武州青梅の裏宿うらじゅくの七兵衛で、娘は巡礼の子お松でありました。
と縁に手をついて挨拶したその人は、裏宿うらじゅくの七兵衛であります。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
沢井から三里離れた青梅の町の裏宿うらじゅくの尋常の百姓家の中で