衣川きぬがわ)” の例文
あとにのこされた衣川きぬがわおうなの嘆きや、源ノ渡の恨みや、院の友輩ともばら嘲笑ちょうしょう、世間のそしりなども、声をそろえ、形相ぎょうそうをなして、おそろしいばかり、自分をほえ責めている。
「それは大変な事だね。お隣りには衣川きぬがわとかいう下宿人がいるじゃァないか」
秘められたる挿話 (新字新仮名) / 松本泰(著)
袈裟の母は、衣川きぬがわおうなといい、親しいほどではないが、盛遠とは、顔見知りであった。