行々子ぎょうぎょうし)” の例文
ケケシや行々子ぎょうぎょうしという名も面白いが、ヨシキリという語もよく観察してある。何だってこのように高い声を出すのか。
バタバタ筵を叩く音がする、行々子ぎょうぎょうし即ち剖葦よしきりが啼く。これも音と音との取合せである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
麦の出来悪しと鳴くや行々子ぎょうぎょうし
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
近世の俳人たちに、妙に行々子ぎょうぎょうしという鳥の名は気に入ったらしく、江戸では殊にこれを句にした者が多いようであるが、一時の流行であったと見えて、『七部集』などにはまだ一句も出ていない。
かじの音ゆるく太しや行々子ぎょうぎょうし
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)