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衂
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ぬ
ふりがな文庫
“
衂
(
ぬ
)” の例文
母の仇は必ず討つと、彼は
曩
(
さき
)
の日お杉に誓ったのである。
其
(
その
)
仇の名は今やお葉の口から
洩
(
も
)
れた。気の短い重太郎は
既
(
も
)
う一刻も猶予はならぬ、仇の血を
衂
(
ぬ
)
るべき
洋刃
(
ないふ
)
を
把出
(
とりだ
)
して、彼は
俄
(
にわか
)
に
身繕
(
みづくろ
)
いした。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
衂
部首:⾎
9画