らっきょう)” の例文
やがて仙吉は俯向きに臥かされ、臀を捲くられたかと思うと、らっきょうを二つ並べたように腰から下が裸体になってぬッと曝し出された。
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
佐々の死にもの狂いの努力も甲斐なく、彼の身体はロケットの尖端に、まるで壜詰のらっきょうのように押しつけられてしまった。そこには丁度首が入るほどの穴があいていた。
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
手順がきまり、東堂舎人助によって先鋒せんぽうの兵が選ばれた、このときの兵の組立てはちょうどらっきょうのようなかたちだった。橋を確保すべき先鋒は五十人で、これを三百人の兵が包んでいる。
一人ならじ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)