葛蘿かづら)” の例文
私は背よりも高い藪をむちやくちやにかきわけながらでこでこな灌木の枝に頬をはじかれ、軍配団扇みたいな葛蘿かづらに足をさされして息のつまりさうな深みからひとつの峰へ辛うじてぬけだした。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)