花綵はなづな)” の例文
そこに花綵はなづなを巻いて、微風は袖を翻し、裳裾をなびかせ、しかもゆったりと腰に纏うた飾帯の金銀宝石が陽の光にきらめいて、さながら、これも名彫刻から脱け出てきたような
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
そして二人とも房々とした亜麻色の髪には、紫水晶と緑玉とをちりばめて桃金花てんにんか花綵はなづなかたどった黄金の冠を戴き、裳裾もすそ長くすんなりとした素足には、革のサンダルを穿いていた。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
燦爛さんらん眼も射らんばかり、幾十枚かの金貨で頭に花綵はなづなを戴いた、歴史の本で見るユリウス・ケーザルのごとき人物を表に鋳出し、裏に古代アッシリヤの軍船のごとき船の形を鋳出した
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)