腐泥ふでい)” の例文
とうとうつかまって顔といわず着物といわずべとべとの腐泥ふでいを塗られてげらげら笑っている三十男の意気地なさをまざまざと眼底に刻みつけられたのは、誠に得難い教訓であった。
五月の唯物観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)