腎虚じんきょ)” の例文
頭は茶筅髷ちゃせんまげ熨斗目のしめの着物、腰みの、唐人姿の乙姫さまが、やいのやいのというもてなしに腎虚じんきょ寸前、ホームシックになり、帰りてみれば「色即是空」。
江戸前の釣り (新字新仮名) / 三遊亭金馬(著)
ほんとうに天性の淫乱というのが、この穀屋の後家様だあな。へ、へ、浅さんもかわいそうに腎虚じんきょで殺されちまったなあ。高山の町からもえらいのが出たものさ。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それに第一南国的なしちくどい肉感さは見ただけで腎虚じんきょになりそうで私には感心できなかった。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)