“肩摩轂撃”の読み方と例文
読み方割合
けんまこくげき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三囲みめぐりから白鬚しらひげ、遠くは木母寺もくぼじまで肩摩轂撃けんまこくげき、土手際にはよしず張りの茶店、くわいの串ざしや、きぬかつぎを売り物に赤前垂が客を呼ぶ。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
今日不忍池の周囲は肩摩轂撃けんまこくげきの地となったので、散歩の書生が薄暮池に睡る水禽を盗み捕えることなどは殆ど事実でないような思いがする。
上野 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
各エレベーターはことごとく満員で、そのエレベーターが吐き出す人数は、下の十字路を通る群衆の中になだれ込んで、肩摩轂撃けんまこくげきの修羅場を現出する。
丸の内 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)