罪業つみ)” の例文
おお、まアそれではあのお部屋は、十年間閉扉あけずの間か! ……さすが悪漢毒婦にも、罪業つみを恐れる善根が、心の片隅に残っていたそうな。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
幾干いくそ罪業つみを作り玉ひし上、浪煙る海原越えて浜千鳥あとは都へ通へども、身は松山に音をのみぞなく/\孤灯に夜雨を聴き寒衾かんきん旧時を夢みつゝ、遂に空くなり玉ひし御事、あまりと申せば御傷おんいたはしく
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)