縁取へりど)” の例文
彼女のほおは、入日時いりひどきの山脈の様に、くっきりとかげ日向ひなたに別れて、その分れ目を、白髪しらがの様な長いむく毛が、銀色に縁取へりどっていた。
火星の運河 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
墓地と畠とを縁取へりどったはんの並木が黒く空に見えて、大きないもの葉にはキラキラと露が光った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)