編輯部へんしゅうぶ)” の例文
急ぎ上京して、そうして今のこの「新現実」という文芸雑誌の、まあ、編輯部へんしゅうぶ次長というような肩書で、それから三年も、まるで半狂乱みたいな戦後のジャアナリズムに
女類 (新字新仮名) / 太宰治(著)
昨年の夏、私は十年りで故郷を見た。その時の事を、ことしの秋四十一枚の短篇にまとめ、「帰去来」という題を附けて、或る季刊冊子の編輯部へんしゅうぶに送った。その直後の事である。
故郷 (新字新仮名) / 太宰治(著)
もとから、情の深い人であった。五、六年間、いなくなった。大試錬である。その間、独房にてずいぶん堂々の修行をなされたことと思う。いまは或る書房の編輯部へんしゅうぶに勤めて居られる。
酒ぎらい (新字新仮名) / 太宰治(著)
浮浪者とろくに対談も出来ないに違いないという本社編輯部へんしゅうぶの好意ある取計らいであったのかも知れませんが、率直に言いますと、そのウイスキイははなはだ奇怪なしろものでありました。
美男子と煙草 (新字新仮名) / 太宰治(著)