“絳泥”の読み方と例文
読み方割合
あかどろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我が絳泥あかどろ色の帽子も亦、この壁上にあり。この帽子の我が頭にいたゞかるゝに至りてより満二年四ヶ月の歴史は、曠量くわうりやう我の如くして猶且つ何人といへども侮辱するを許さゞる所。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かつて美しかりしコゲ茶色は、今何故に斯くも黯然あんぜんたる絳泥あかどろ色に変色したりや。其理由は足掛三年間の我が運命の多端なりし如く、又実に多端なり。先づ初めに東都の街塵に染みぬ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)