素気そつけ)” の例文
旧字:素氣
姉の政子はそんなことは何うでも好いといふやうに素気そつけなく言つて、ぐんぐん石段を登つて行つた。
父親 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
いつだつたかの雨声会に、夏目漱石氏が招待せうだいを受けて、素気そつけなく辞退した事があつた。
「それだとお気の毒だが有りませんよ。」と小説家は素気そつけなく言つた。「私はいつも速記者に口授くじゆして書かすので、私の書いたものといつては先づ校正書かうせいがき位のものでせうからね。」