紙縒かみより)” の例文
大きなお社の鳥居の脇にはお百度石という石が立っていて、手に数取かずとりの紙縒かみよりや竹のくしをもって、脇目わきめも振らずにそこと社殿とのあいだを、き返りする人を毎度見かける。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
草編くさあみであるが、下の二隅をなおも紙縒かみよりで差し、いやが上に丈夫にしてある。そこがふくらんで形を更に美しくする。私たちはこの一個を譲り受けて、華厳寺の思い出を清めた。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)