紐育ニュウヨーク)” の例文
紐育ニュウヨークに於ての如きは、今日はトテも起きられぬと思うたことが二回もあった、ソレでも無理に起きて、冷水摩擦をやったり葡萄酒で元気をつけたりして、一度も違約したことなく
人格を認知せざる国民 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
然るにその男は立派な紳士だったから、バーナム君、何うも不安に思って、『失礼ながら、あなたは何処のお方ですか?』と訊いて見た。すると、『紐育ニュウヨークから参りました』という返答さ。
髪の毛 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
あるいは「東洋の紐育ニュウヨーク」もしくは「東洋の桑港サンフランシスコ」——こう呼ばれている上海シャンハイも、昔ながらの支那街としての県城城内へ足を入れれば、腐敗と臭気と汚穢おわいとが、道路そとにも屋内うちにも充ち満ちていて
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)