糅然じゅうぜん)” の例文
すると、これもまたいたずらに粗雑な文句ばかりが、糅然じゅうぜんとしてちらかっている。彼はさらにその前を読んだ。そうしてまたその前の前を読んだ。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
紛然ふんぜん雑然ざつぜん糅然じゅうぜんとしてあたかもコンノート殿下歓迎の当時における都人士狂乱の態度をもって脳裏をかけ廻る。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それを見た女たちは、皆悲鳴を挙げながら、糅然じゅうぜんと四方へ逃げのいた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)