粟野あわの)” の例文
そのうちにふと振り返ると、校長の佐佐木ささき中将を始め、武官では藤田大佐だの、文官では粟野あわの教官だのは彼よりもうしろに歩いている。
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
突然声をかけたのは首席教官の粟野あわのさんである。粟野さんは五十を越しているであろう。色の黒い、近眼鏡きんがんきょうをかけた、幾分いくぶん猫背ねこぜ紳士しんしである。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)