粗相そさう)” の例文
武は容赦ようしやなくグイと頭をひつこませる、鱒どのも飛んだ粗相そさうをしたと気がついて、食ひついたところをはなす其途端にバシヤリと音して、鱒は舟のなかとりことなり升た。
鼻で鱒を釣つた話(実事) (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
「私の粗相そさうでございました。明日の節分で滿願だと思ひましたので、井戸端へ出て水垢離みづごりを取つて居りました。うつかり裏口を開けて出たのが惡う御座いました」
「自分の粗相そさうにしても、姐御の頸筋くびすぢへ傷を付けるのはむごたらしいねえ」
「久良山三五郎樣だ、粗相そさうのないやうに」
「これは飛んだ粗相そさうをいたしました」
「何か粗相そさうでもしたのか」