ふえ)” の例文
りゅうという秀才があって試験に落第しての帰途、舟で洞庭湖まで来たが酒に酔ったのでそのまま舟の上に寝ていた。と、ふえの音が聞えて来た。
織成 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
それをまた、陪席ばいせきの来賓はみな、おかしげに眺め合って、しばしば、楽堂がくどう胡弓こきゅうふえの音も、耳に忘れるばかりな歓声だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)