“稲鳰”の読み方と例文
読み方割合
いなにお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うむ。——今年は、稲鳰いなにお、六つあげだようだな。小作米出した残りで、来春らいはるまでは食うにいがんべな。」
蜜柑 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
柿の樹の下に並んだ稲鳰いなにおの上に、落ち散った柿の葉が、きらきらと月光を照り返している。桐の葉や桑の葉は、微風さえ無い寂寞せきばくの中に、はらはらと枝をはなれている。
蜜柑 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)