秋色しゅうしょく)” の例文
髪こそ解き下げておりますが、素顔の色も白々と、秋色しゅうしょくを縫い出したらしい単衣ひとえ、赤い帯さえ夜目にも可憐です。
哨兵しょうへいたちが雑談していた。雲もない一碧いっぺきの空に、かさなり合っている山々の秋色しゅうしょく、その裾に見える湖の明るさ、ふとすると、とりに、欠伸あくびを誘われそうだった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)