“禧子”の読み方と例文
読み方割合
よしこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あとでの取り沙汰では、皇后の禧子よしこは、野の宮殿のお妹のところへ難を避け、三位ノ局廉子も、小女房の中にまぎれて、はや、ここはのがれ出ていた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宮中には服喪ふくもノ令が出て、一切の慎みが守られ、市中にも数日の鳴物停止ちょうじが令せられた。——ご病中だった皇后の禧子よしこがおなくなりになったからである。
その琵琶は、帝が六波羅におわしたころ、中宮ちゅうぐう(皇后の禧子よしこ)からお獄舎ひとやのうちに献じた物である。遠く、中宮へお別れを告げるお心もあったであろうか。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)