石出帯刀いしでたてわき)” の例文
これが即ち現今の回向院である。この大火の際に、当時の有名なる典獄石出帯刀いしでたてわきが囚人を解放した事実は、万治四年出版の「むさしあぶみ」に次のように見えている。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
あわただしく板木はんぎがなるとつづいておこるホラ貝のひびき、半鐘の乱打、わめきたてる人ごえ、まさに牢番同心の連中は縄をといて、きゅうを囚獄与力石出帯刀いしでたてわきにつげ
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
右の趣を石出帯刀いしでたてわきまで申し出で、聞済ききずみになりて草鞋わらじを下げ渡されたが、その翌日亭主は斬罪に行なわれ、女房は重追放で落着らくちゃくしたそうだ、最も牢内には却々なかなか化種ばけだねは、豊富であると
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)