短剣ドルク)” の例文
旧字:短劍
「かまわない、かまわないから、ラルフ! 早くその女のふところをお探し! 持っている、持っている、短剣ドルクを呑んでいる」
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
途端に列車が、はげしい彎曲カーブを切ったのであろう、立ってもいられぬくらい動揺する。危ない! と身をかがめた瞬間、夫人の投げた短剣ドルクが空を切って眼前にひらめいた。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
作りつけのろう人形のように、凄まじい眼をいている夫人の内ポケットを探って、毒蛇コブラの取り出したものは、万年筆型に仕込んだ五インチばかりの、研ぎ澄ました短剣ドルクがもう一口ひとふり……後は時計
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)