瞿曇こども)” の例文
(そして瞿曇こどもは斯るとき怒りの底に宝石のごとく悔ひと悲しみを深め養ふものである——)
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
母を憎む扼腕やくわん瞿曇こども(それも今は愛誦すべき聖典の類ひか——)、同じ少年を乗せて飴色の広野を走る汽車の窓、黄昏の紫陽花色の雲のさ中を長々と横ざまに這ふ一匹の小蟹が見える
海の霧 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)