百度ひゃくど)” の例文
ことに交際のかぎられた都会の人々などはお百度ひゃくどはただ一人で踏むものと思い、なんべんも同じところへ行くことを、お百度を踏むということわざさえある。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
氏神の白山神社、蛭子えびす神社、金比羅神社の三社へ、早朝、日参をして、「お百度ひゃくど」を踏んだ。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
そこへゆくと久兵衛はまったく違い、性濶達かったつであり、その明快な性格にひとはおのずかられ込んで、彼の店にお百度ひゃくどを踏みつつあるのが現状だ。寿司屋久兵衛の魅力は大したものである。
握り寿司の名人 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)