白晒布しろさらし)” の例文
来あわせた老人が、お信の黒髪を、膝にかかえ入れて、白晒布しろさらしを、勢いよく裂いているのに、丈八郎は、初めてわれに返って
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、黄昏たそがれとなれば、物々しくも扮装いでたちにかかった。彼女の死装束しにしょうぞくとする白晒布しろさらしの肌着には、紋散らしのように、諸国にわたる神社仏閣の印がしてある。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)