略服りゃくふく)” の例文
残忍な嗜虐しぎゃくが、突然私をそそった。私は力をこめて掌の蝉を握りしめると、そのまま略服りゃくふくのポケットに突っ込んだ。蝉の体液が、掌に気味悪く拡がった。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)