畢竟つま)” の例文
「トいうが畢竟つまるとこ、これが奥だからのこつサ。私共がこの位の時分にゃア、チョイとお洒落しゃらくをしてサ、小色こいろの一ツも掙了かせいだもんだけれども……」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
牧場の土と成りたいと言ふのも、山で葬式をして呉れと言ふのも、小諸の向町へ知らせずに置いて呉れと言ふのも、畢竟つまるところは丑松の為を思ふからで。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)