畑下はたおり)” の例文
先に大口おほぐち言込有いひこみありし貸付の緩々だらだら急に取引迫りて、彼はちとの猶予も無く、自ら野州やしゆう塩原なる畑下はたおりと云へる温泉場おんせんじように出向き、其処そこ清琴楼せいきんろうと呼べる湯宿に就きて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
翌十二日は天狗岩、野立岩、七ツ岩を賞し、門前、古町、木の葉石、畑下はたおり、須卷、小太郎ヶ淵、玉簾たまだれの瀧、鹽の湯等を見めぐつて、晝過ぎに西那須發車、夕暮上野着、この三泊の旅を終つた。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)