甲府かふふ)” の例文
「どうせ株を買つた御家人だから、最初から良い役付をねらふわけに行かない。閑職の甲府かふふ勤番になるのも、出世の梯子段はしごだんの一つと思ひ、充分教へもし勵ましもして、甲府へ差し立てた」
はつとおもつたが、一向いつかう平氣へいきで、甲府かふふ飯田町いひだまち乘越のりこすらしい。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)