甲乙ふたり)” の例文
かくて仲善き甲乙ふたり青年わかものは、名ばかり公園の丘を下りて温泉宿へ帰る。日は西に傾いてたにの東の山々は目映まばゆきばかり輝いている。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
と話しながら石の門を入ると、庭樹の間から見える縁先に十四五の少女おとめが立っていて、甲乙ふたりの姿を見るや
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
甲乙ふたりは無言で煙草を喫っている。ひとり書籍ほん拈繰ひねくって故意わざと何か捜している風を見せていたが
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)