生体せいたい)” の例文
そうじて血のめぐりの好い生体せいたいは健全です。病はへんです。不仁が病です。脳貧血のわるいは、脳充血のわるいに劣りません。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それは彼が麻痺状態まひじょうたいおちいったがためであった。彼は、もう自分で考えることもしゃべることもできず、一個の機械とかわらぬ生体せいたいとなってしまったのである。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
回生を意図して、生体せいたいのそれも陰嚢に刀を入れるなどは、わが国の医術がはじまって以来、これが最初のことじゃ。言うまでもないが、一世を劃する試みとなるわけでござる。
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)