“甘露味”の読み方と例文
読み方割合
かんろみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの画中に磅礴する春はたとへば偉大なる大雅のやうに、造化を自家の鍋の中に溶した無上の甘露味かんろみには富んでゐない。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
人生を幸福にする為には、日常の瑣事さじを愛さなければならぬ。雲の光り、竹のそよぎ、群雀むらすずめの声、行人の顔、——あらゆる日常の瑣事の中に無上の甘露味かんろみを感じなければならぬ。
侏儒の言葉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)