甘藍キャベジ)” の例文
鯨を食べるならば一ぴきを一万人でも食べられ、又その為に百万疋の鰯を助けることになるのだが甘藍キャベジを一つたべるとその為に青虫を百疋も殺していることになる。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ゴーシュはそこにたった一人ですんでいて午前は小屋のまわりの小さな畑でトマトのえだをきったり甘藍キャベジの虫をひろったりしてひるすぎになるといつも出て行っていたのです。
セロ弾きのゴーシュ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
瀬川の鉄橋を渡り牛蒡ごぼう甘藍キャベジが青白い葉の裏をひるがへす畑の間の細い道を通りました。
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
どうぞシカゴ畜産組合の事務所でゆっくり御計算を願います。すなわち世界中の小麦と大麦米や燕麦オート蕪菁かぶら甘藍キャベジあらゆる食品の産額を発見してず第一にその中から各々家畜の喰べる分をさし引きます。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
百姓ひゃくしょうの家には、こぼれて砂の入った麦やあわや、いらない菜っ葉や何か、たくさんあるんだ。又甘藍キャベジや何かには、青むしもたかる。それをみんな鶏に食べさせる。鶏は大悦おおよろこびでそれをたべる。卵もうむ。
茨海小学校 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)