玄関脇げんかんわき)” の例文
旧字:玄關脇
朝の跡片づけの手伝いをすませた瀬川艶子は、自分の部屋にめられた玄関脇げんかんわきの三畳に引っ込むと、机の前にくずすわった。
五階の窓:04 合作の四 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
午後の授業がはじまるときまって玄関脇げんかんわきの小部屋からけだし、別々の階段から屋上でおちあい、そこで最初にぼくが自分の気の弱さから予測したとおり
煙突 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
病弱のぼくは学校に残され、たまに連絡を命じられて大井町まで通うほかは、四、五人の同僚とともに、毎日、玄関脇げんかんわきの小部屋でポツンと無為むいの時間を過すのである。
煙突 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
ぼくはだから玄関脇げんかんわきの小部屋からけ出し、一人で屋上に出ると、その白い平面に特大のマッチのような形で突出した出入口の、それもやはり半分から上を黒く塗られている壁に
煙突 (新字新仮名) / 山川方夫(著)