牛角ごかく)” の例文
ことさらに無心な顔を作り、思慮の無いことを云い、互に瞞着まんちゃくしようとつとめあうものの、しかし、双方共力は牛角ごかくのしたたかものゆえ、まさりもせず、おとりもせず、いどみ疲れて今はすこし睨合にらみあいの姿となった。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)